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キャッチコピーの事例

JFEホールディングスのキャッチコピーを考察

キャッチコピーCase No.24 ダジャレ系

キャッチコピーの事例を取り上げる第24回は、サンドウィッチマンさんによるCMでおなじみのJFEホールディングスのキャッチコピーです。

サス鉄ナブル!

鉄鋼事業を営むJFEホールディングス。素材の「鉄」と「サステナブル(「持続可能な」という意味)」をかけたダジャレ系のキャッチコピーです。これを用いて、「鉄はサステナブル」という主張を展開しています。

同社Webサイトの「CEOメッセージ(統合報告書2023)」には、こう書かれています。『2022年末から「持続可能な社会の実現に向けて、なくてはならない存在」を目指す当社の意気込みを「サス鉄ナブル!」というキャッチコピーに込めて広告宣伝活動の展開を始めました。』

また、同報告書には、『「環境的・社会的持続性」については、特に気候変動問題への取り組みを経営の最重要課題と位置付け、(……略……)「鉄鋼事業のCO2排出量削減」と「社会全体のCO2削減の貢献」を両輪として、脱炭素への道程を示すとともにこれをチャンスとする技術開発に注力しているところです。』と記されています。

このような「持続可能な社会の実現」に取り組むという同社の姿勢をストレートに訴求するために、キャッチコピーのキーワードに「サステナブル」を選定したのでしょう。

そして、鉄鋼事業といえば、二酸化炭素(CO2)の排出量削減が課題になっていることを多くの人が認識しています。環境問題への関心が高まっている現在、その部分における鉄鋼業のイメージ改善を図るために、「鉄はサステナブル」という主張を展開しているのではないでしょうか。

この主張と同社の姿勢の両方をたった一言で表現したところが、このキャッチコピーの良さだと思います。「サステツナブル」は耳で聞いても無理なく自然な感じですし、「サス鉄ナブル」という文字は、「サステナブル」と「鉄」が関係するという印象を与えることができます。(「サステナブル」と「鉄」をかけていることを、サンドウィッチマンさんの掛け合いで説明しているCMもあります。)

今回は、ダジャレ系キャッチコピーの事例でした。キャッチコピーにはダジャレを用いたものが多数あり、ダジャレの視点はキャッチコピー作成に役立ちそうです。

なお、コピーライターは検索で見つけられませんでした。どなたかわかれば追記します。

初出:2024年02月10日