doda(デューダ)のキャッチコピーを考察
キャッチコピーの事例を取り上げる第31回は、パーソルキャリアが運営する転職サービス「doda(デューダ)」のキャッチコピーです。
変えるなら、きっと今だ。
パーソルキャリアの「NEWS RELEASE」(2022年1月31日)の「動画クリエイティブ コンセプトについて」に、つぎのように記されています。
『……略……今の仕事を続けていくかどうかを悩み、転職活動を考える時、さまざまな悩みや逡巡と向き合い、それを超えて一歩を踏み出すことを決意する瞬間があります。その瞬間を「変えるなら、きっと今だ。」という言葉とともに表現しています。』
このキャッチコピーは、「決意する瞬間」を表現することによって、転職に逡巡しているdoda(デューダ)のターゲット層が一歩踏み出すことを後押ししているのでしょう。
「今だ」という言葉で思い浮かぶのは、「2013ユーキャン新語・流行語大賞」を受賞した、林修さんの「今でしょ!」です。東進ハイスクールのCMで使われていた、「いつやるか?今でしょ!」が話題になりました。
話題になったのは、林修さんのキャラクターによるところもあるかもしれませんが、それだけではなく、人には「今でしょ」と背中を後押しされたいときがあるからではないでしょうか。
今回のdoda(デューダ)のキャッチコピーは、そのような心理に着目して作られていると思います。ただ、当然ながら、背中を後押しされることを、押し付けがましいと感じることもあります。そのケースも考慮してか、「今だ」と断定せずに、「きっと今だ」とワンクッションおいたかたちにしています。
ここで、doda(デューダ)のスローガンを見てみます。
はたらく今日が、いい日に。
「今日」「今だ」というように、現在にフォーカスしているという共通性が見出せます。
当コンテンツの目的は、キャッチコピーの事例を集めて、キャッチコピーの型や作り方を自分なりに考えることですが、今回のまとめは、「今」「今日」というような言葉を用いて現在や瞬間にフォーカスしたキャッチコピーを作成する、という作り方(考え方)があるのではないか、です。同様の事例があれば、今後も取り上げてみたいと思います。
なお、検索しましたが、コピーライターはどなたかわかりませんでした。わかれば追記します。