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キャッチコピーの事例

ファミリーマートのキャッチコピー(コーポレートメッセージ)を考察

キャッチコピーCase No.13 音やリズムまで浮かぶ有名コピー

キャッチコピーの事例を取り上げる第13回は、ファミリーマートのキャッチコピー(コーポレートメッセージ)です。

あなたと、コンビに、ファミリーマート

音やリズムまで浮かんでくる有名なキャッチコピーです。ファミリーマートのニュースリリース(2017年10月19日)によると、このコーポレートメッセージには、『「便利(コンビニエンス)な存在であること」と「お客さまといっしょ(コンビに)」との想いを込め』ているとのこと。制定されたのは1989年。

コピーライターは、一倉宏さん。

キャッチコピーが作られたのは、「コンビニ」という略称が定着していない時代。一倉さんは、当時の若者たちが「コンビニ」と呼び始めていたことに着目したそうです。一倉宏さんと脚本家・金子茂樹さんのトーク(『広報会議』)の中に、そのような話がありました。

その「コンビニ」という略称を「に」をひらがなにして「コンビに」とすることによって、「いっしょに」の意味をつくり、「あなたとコンビに」=「お客さまといっしょに」のメッセージをつくり出したのだから、すごいひらめきです。

当コンテンツは、キャッチコピーの事例から、キャッチコピーの作り方や型を自分なりに考えていくのが目的ですが、今回思ったことは、やはりダジャレというか言葉遊びというか、そういうことについてです。キーワード(今回でいえばコンビニエンス、便利)をうまく変換して、その企業や商品にふさわしいフレーズをつくれるかどうか。そういう視点をもっていると、良いアイデアが生まれるのかもしれません。

また、「あなたと、コンビに」というキャッチコピーの良さは、フレンドリーなところにあるとも思いました。一般消費者向けのビジネスの場合だと、ユーザーを仲間とみなすような形式のキャッチコピーは人気があるのではないでしょうか。

初出:2023年07月09日